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複写伝票の仕組みと用紙の選び方について

経理、総務、また営業の方など馴染みのある印刷物といえば「封筒」「会社案内パンフレット」「複写伝票」があります。そのなかでも今回は「複写伝票」の仕組みと、用紙の選び方についてご紹介いたします。

複写伝票の仕組み

複写伝票は領収証、請求書、納品書等で使用されます。1枚目に書いたものが2枚目、3枚目と同様に写るものが一般的ですね。

用紙の下にカーボン紙を挟んで書いたり、裏カーボン紙などもありますが現在主流な用紙は「ノーカーボン紙」です。

ノーカーボン紙とは筆圧により発色する感圧発色型の複写用紙です。手軽に複写でき、カーボン紙のように手を汚すこともありません。

「ノーカーボン用紙」には上用紙、中用紙、下用紙とあります。それぞれ裏面には微細なカプセルが塗布されています。また中用紙にはカプセルと顕色材、下用紙には顕色材が塗布されています。

発色の仕組みは、上用紙に圧力がかかるとカプセルが破れて、顕色材と反応し、複写することができるようになります。一見、白い用紙なのに文字が複写されるのはこういった仕組みなのです。

上用紙、中用紙、下用紙の選び方を間違うと発色が起こらず写らなくなってしまうので、発注の際には「どのように使いたいか」を印刷会社へご説明いただくことをおすすめいたします。

ちなみに、カーボンと違い複写用紙は使用・長期保存が難しく複写ができる期間が1年以内かつ、5年程度の複写保持期間と言われております。「これから長期的に使うからたくさん発注しておこう」は、いざ使用する時に複写できなくなる可能性もあるので1年以内で使い切る量の発注をおすすめしております。また直射日光や高温・多湿を大変苦手とするため、使用・保管・保存には注意が必要です。特に長期的な保存には向いていないので、用途や保存期間に応じた用紙選びが必要です。

 

用紙の選び方について

複写用紙の選び方として2枚複写の場合は上用紙、下用紙。3枚複写の場合は上用紙、中用紙、下用紙と選び方があります。

もちろん4枚複写や5枚複写と必要な枚数の用紙を選ぶことも可能です。ただ、複写を考えると「ノーカーボン用紙」は5枚ぐらいが限度だとも言われています。

また用紙の厚さも種類があります。領収書として使用する場合、控えとして使う上用紙は薄くてもいいが、お客様に渡す下用紙は厚い方がいいと思われることもあると思います。また厚くすることで耐久性を持たせることが出来ますが、先ほども述べた通り長期保存(5年以上)には不向きです。

他にも「伝票としてナンバーを入れたい」「ミシン目を入れて簡単に切り離したい」と使用の関する要望に合った仕様を決めていくことが大切です。

最後に

よく目にする複写伝票も、使用する状況によって仕様が大きく変わります。使用する内容や、頻度、保存など状況に応じてご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。