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色の重要性 ~Japan Color認証制度~
今回はポスターやチラシなど、視覚的ビジュアルが重要な媒体における色の重要性と、
それに関連する「Japan Color認証制度」のことをお伝えします。
色は雰囲気を演出する
皆さんがポスターやチラシなどを見たとき、どんな風にみてますか?
インパクトあるなあ、なんかにぎやかだなあ、暗いなあ、怖いな・・・様々でしょう。
こう感じるのは、全てイメージ(印象)からです。そのイメージを決定する大部分。それが色味です。
赤、黄⇒明るく、賑やか。青、黒⇒暗い、怖い。といったイメージ。
このように視覚から取得する色味の情報というのは重要になってきます。
発注者やデザイナーは色味を考慮して印刷物をデザインし、その後に実際の印刷物を確認します。
が、ここで印刷物を見て「なんか思っていた色味と違うな」と感じてしまうことがあります。
印刷業界ではこういったとき、修正や刷り直しで対応してきました。
でもこの対応、実は印刷業界での明確な色の基準がなかった為に発生していました。
印刷会社によって品質が違う要因の一つであったわけです。
そういったことを解決したいと考えてできた制度、それがJapan Color認証制度です。
Japan Color認証制度って? – 印刷技術の標準化、印刷品質の安定、生産性向上
ISO国際標準に準拠し、日本のオフセット枚葉印刷における印刷色の標準である「枚葉印刷用ジャパンカラー」に基づく認証制度を「Japan color認証制度」と言います。
この制度には「標準印刷認証」 「マッチング認証」 「プルーフ運用認証」 「プルーフ機器認証」 「デジタル印刷認証」という5種の認証があります。
簡単に言うと、「標準色に近い印刷物を作り続けられる能力があるか」を認証する制度です。
当社では上記のうちの一つ、「標準印刷認証」を取得しています。
標準印刷認証は、安定した品質の印刷物を作成できる能力についての認証です。
とても専門的な内容ですので分かりにくいかもしれませんが、
・印刷物の4色(CMYK)100%(ベタ)部のL*a*b*値、50%(アミ)部のドットゲイン値
・5000枚の連続印刷でのL*a*b*値、ドットゲイン値
・上記が基準値内で安定的に印刷物を作成できる能力があるか
こういった内容を審査します。
さらに、車の免許と同様に有効期間があります。
・標準印刷認証の有効期間は2年で、2年ごとに更新審査を受け、不合格だと認証取消。
・2年の間、3ヵ月に1回更新審査用の印刷物を作成保管し、更新審査時に提出。
このように、認証がとれたから終わり、という簡単なものではありません。
品質維持の努力が重要なことになってくるのです。
安定した品質を維持するのは難しいこと、というのはどこの業界でも同じかもしれませんね。
なお、標準印刷認証を取得した事業者は、従業員の名刺、ホームページ及び印刷物等にJapan Color認証マークを掲げることができます。
認証のお話はとても専門的で、なかなか伝わりづらいかと思いますが「品質を維持するために努力はしてるんだな」と感じていただければ幸いです。
今まで色合わせで苦労していたり、なかなか色が伝わりづらいとお悩みがございましたらお気軽にお問い合わせください!