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紙の違い・紙を選ぶ基準について
夏休みも後半!
美術館の展覧会など行かれた方も多いのではないでしょうか。
素敵な美術品を鑑賞した後に、コレクションとして図録を購入された方もいらっしゃるかと思います。
図録は絵画の微妙なタッチを出来るだけ忠実に再現し、実物のイメージを壊さないように表現しなければならないため、印刷には大変な労力がかかります。
また用紙によっても表現が変わってきます。
今回は紙の違いと、印刷物の紙を選ぶ基準についてご紹介します。
【アート系用紙】
アート紙は印刷物で多く使われる用紙です。
印刷後の彩度が高く発色が良いため、美術品の印象がより鮮やかに表現できます。
ただし作品によってグロス系やマット系やダル系の用紙を使い分けます。
写真などの光沢があり鮮明な印象を表現したいときには、グロス系のアート紙が好まれます。
全体を淡い濃淡で表現する絵画などは、細部まで陰影を美しく表現できるマット系が好まれます。
ダル系は光沢を抑えつつ印刷した箇所は光沢が保たれます。特に白を基調としたデザインの印刷に効果を発揮します。
【高級感がある用紙】
最近は高級感を表すため、特殊な上質系の用紙も多く使われています。
「b7トラネクスト」などは質感が良く、ラフで優しい風合いの用紙です。
日本画など淡い色調の作品などは柔らかい印象が残り、味わい深い感じが好まれています。
また「ヴァンヌーボ」「アラベール」などの特殊紙は高級感があり表現性が高いので、デザイナーからの人気が高い用紙です。
【汎用的な用紙】
ロットが多くコストを抑えてより多くの印刷物を作成したければ、品質が安定していて市場で多く流通しているコート紙や上質紙がおすすめです。
グロス系のコート紙は発色が良く色の再現度も高いので、チラシなどの商業印刷に多く使われています。
マットコート紙は光沢を抑え質感も良く、光の反射が少ないため目に優しく書籍にも適しています。
上質紙はコピー用紙やノートなど多くの用途で汎用的に使われている用紙です。筆記性が良くはがきにも使われています。
ただし色が沈む傾向があるため、鮮やかなカラーでの表現力は劣ります。
【おわりに】
弊社では印刷物をご発注いただく際に、用紙からお客様と一緒になって考えさせていただきます。
仕上がりイメージや使う用途などご相談いただければ、使用される印刷物の効果をベストなものにできるよう用紙を含めてご提案させていただきます。
是非お気軽にご相談ください。