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紙のあれこれ – 寸法・厚さのお話
今回はみなさんの身近にある紙のお話しです。紙の寸法や厚さなど、ちょっと専門的なことについてご紹介します。
紙は薄かったり厚かったり、大きさも様々あります。この大きさや厚さには基準があります。
例えば、A4やB5など、「聞いたことはあるけど、AとかBってなに?」という方が多いのではないでしょうか。
ここからは、用紙の基準について少し解説します。
紙の大きさ、「寸法」のお話
寸法とは、ノートやコピー用紙でみかける「A4」「B5」などのことです。
なぜこんな表記なのか、「A4」を元に見ていきましょう。
そもそも、紙の寸法には「判型」という規格があります。

A判は国際規格、B判は国内規格で定められていて、主にこの2種類が使われます。
この寸法のことを(全紙)といったりします。業界内ではA全、B全、などと呼ぶことが多いです。
また、このタテとヨコ、比率は1:√2(1:1.4)となっていて、これを白銀比と呼びます。
そして、これをちょうど半分ずつにしていくと下表のようになります。

紙を半分にするたび、後ろの数字が上がっていくことになります。「A1」「A2」・・・といった感じです。
「A4」は「A0」を4回半分にしたから、「A4」なんですね。
また、A1やA7、どの寸法でも、そのタテとヨコの比率(白銀比)は同じなのです。
どの大きさでも、無駄なく紙が使えるようになっています。

紙の重さ、「厚み」のお話(厚みは一例ご紹介)
紙一枚の厚さといっても、「厚い」「すごく薄い」なんていってもわかりづらいですよね。
業界内では「坪量」と「連量」という言葉で表します。
「坪量(つぼりょう)」・・・1枚の紙の1㎡当たりの重さ。(単位:g/㎡)
「連量(れんりょう)」・・・規定の寸法の紙を1,000枚重ねた(1連と呼ぶ)時の重さ。(単位:kg)

坪量と連量の関係を表にするとこんな感じになります。

同じ寸法の紙でも、連量が違うと、厚みが変わってきます。
上質紙【A判・35kg】と上質紙【A判・86.5kg】では後者の方が厚い紙、ってことですね。
同じ坪量でも、紙の寸法が違うと、連量も異なります。でも、紙の厚さは同じになります。ここは少しややこしいですね。
(坪量81.4g/㎡の紙の場合、A判だと44.5kg、B判だと67.5kgになるが、表示が異なるだけで、どちらも厚さは同じ)
いかがでしたか?紙の大きさは見かけることが多く、想像しやすかったのではないでしょうか?
逆に、紙の厚みはあまり意識することがなかったのではないでしょうか?
今回紹介した紙のあれこれはやや専門的な内容だったと思いますが、少し知ってるだけで、
どこかで「実はね・・・」と話せると「へえ~」と言ってもらえるかもしれません。